いーんちょーの日常

気まぐれ日記

【雑学】ボールはなぜ曲がる!? 変化球を引き起こす「マグヌス効果」

どうも。絶賛テスト期間中のいーんちょーです。大学生は「人生の夏休み」などと言われていますが、理系大学生はそんなこともないです(文系の皆さんごめんなさい)。私は化学科なのですが、高校化学と大学化学の違いに勉強しながらとても驚いているところです。高校化学は大学では物理になるといわれていますが、実際やってみるとそう思います(笑)。これについても今度記事にしようかなーと思っています。高校の科目の好き嫌いで大学の学部を選ぶと違いにびっくりしたり、モチベーションが下がる人がいるので、未然に防ぐためにも記事にしようと思います。

 

 

さて、今回は雑学です!

 

野球で、カーブとかスライダーとか変化球がありますよね。ではどうしてあんなに重い野球ボールが曲がったりするのでしょうか?疑問に思ったことはありませんか?これはマグヌス効果というものが関係しています。マグヌス効果とは何なんでしょうか?今回はこれについて解説していこうと思います。

 

 

 

マグヌス効果とは?

 

変化球は、マグヌス効果(一様流中に置かれた回転する円柱または球に、一様流に対して垂直方向の力がはたらく現象)として知られるものを応用したものです。

ボールの回転は、マグヌス効果によりボールの飛んでいく方向とは違う方向に力を受け、方向を変えるように周囲の空気の干渉を受けます。以下はその仕組みです。

 

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https://shingakunet.com より引用

 

球が空中を動くとき、空気の分子は境界層と呼ばれる厚い層として物体に粘性をもって張り付きます。そして、ボールの表面を少し引っ張りながら、それから分離します。

この分離が起こる地点というのは、カーブボールが想定するよりも速く落下するための重要な部分なのです。 カーブボールを投げるとき、投球する方向に向かって、ボールの上側が投球者から離れ、ボールの下辺が投球者の方へ近づくように、トップスピン、つまり順回転をかけます。

一方、空気は、ボールの上側と下側の両方を覆うように流れます。ボールの下側は、通り過ぎて流れる空気により回転し、境界層はより長くボールに張り付き、ボールの背後に向けて回り込み曲がります。

一方でボールの上辺は、通り過ぎて流れる空気に対抗するように回転し、ボールの背後で曲がる前に境界層はより早く分離します。全体的な効果として、回転する方向にボールの背後の空気を歪ませながら、ボールがその周囲の空気を引きずるような現象となります。 カーブボールがトップスピンをもつときは、ボールの背後の空気は上へ向かって歪みます。そして、空気を上方に押し上げながら、飛行経路を変え、ボールを反対方向に向かわせることになります。

また、ボールにトップスピンを与えることで、突如として落下するカーブボールを仕掛けることができます。しかし、バックスピンを与えれば、重力に逆らいより直線的な経路をとる原因になります。

これがマグヌス効果です。これを応用することでスライダーや、シュートなどマグヌス効果を有効活用しさまざまな方向にボールを変化させることができます。

 

 

また、マグヌス効果は球の種類によっても、その効果の大きさは違ってきます。

下のyoutubeの動画を見てください。


Sports Balls Vs. Magnus Effect from 200m Dam! | How Ridiculous

 

この動画を見ると、ボールの種類によって効果が全然違うことがわかりますね。

特殊な形をしているラグビーボールはマグヌス効果をよく受け、すごく曲がっていることがわかると思います。また、表面が小さな穴が多くあるゴルフボールやバスケットボールなどもよく曲がっていることががわかります。これは表面の小さな穴によって、境界層が長くなり、マグヌス効果をより受けるためです。

 

 

 

いかがだったでしょうか?ボールが曲がる不思議な現象が理解できましたか?マグヌス効果を知ることで、甲子園の変化球もより面白く見えるのではないでしょうか?これからもスポーツに関する雑学はちょくちょく上げていく予定なので、よかったらチェックしてみてください!